ぶらくり- The Black Creatures -

(1)

「兄(青)ちゃん…僕達ここで冷たくなっちゃうのかな?」

「アック(赤)…そしたらパパとママに会えるぞ!」

「わーい!パパとママに会えるんだぁー…」

この二匹のナマモノは寒さと空腹のために思考能力が

極端に失せていました。

第三章 「出逢い」

(2)

意識がはっきりしない二匹の前に見たことも無い物体が

現れてなにか話しだした。

「あら?こんな所に珍しい色の動物が倒れているわ!」

「ママー。この子達すてられちゃったのかなー?」

「ヒドイ事するわねー!この子達の一生を責任とれないなら

最初から飼うな!…って感じよねぇ?」

(3)

「兄ちゃん…こいつらなんかブツブツ言っててこわいよぉ…。」

「アック…ついにお迎えがきたんだ。パパとママにあえるぞ…。」

「わーい!わーい!パパとママに会えるんだー!!」

アックは空腹すぎて何がなんだかわからなくなっていました。

ゾディは「イザとなったらアックと心中すればいいかぁー。」

…と、珍しくマイナス思考になっていました…。

(4)

「あら?この子達人間の言葉で話してる!

「ママー!この子達サルじゃないの?」

「…兄ちゃんサルってなんなの?」

「その前に何でこいつら俺達と同じ言葉喋ってるんだ?」

「ママー。この子達弱っているから連れて帰ってもいい?」

(5)

「そうねーぇ…。パパもサル飼いたいって言っていたし、

ちゃんとお世話できるならいいわよ!」

うわーい!ところで君達名前はあるの?」

「俺はゾディ。」「ぼく…アック。」

「僕レオ!よろしくねっ!!」「私はママよ。」

「自己紹介も終わったし帰りましょう。」

「あっ!この子達なに食べるのかなー?」

「野菜とか食べるんじゃないの?」

そんな訳で二匹のナマモノは見知らぬ生物に

ついて行く事にしました。